生産性特別補助金を創設!
日刊工業新聞によると、経済産業省、中小企業庁が2018年度第二次補正予算にて、中小企業、小規模事業者を対象とした「生産性特別補助金」を創設し、1,000億円規模を盛り込むことを明らかにしました。
中小企業の設備投資を促す人気の「ものづくり補助金」を中心として、小規模事業者持続化補助金に人気の高い販路開拓で活用できる「小規模事業者持続化補助金」、さらにはITツール導入を国が支援する「IT導入支援補助金」の3本柱となりそうです。企業庁は第二次補正予算を12日に自民党経済産業部会に提出、12月末に発表となる見込みです。設備投資をお考えの皆さまは、年末の補正予算概算要求が楽しみですね!
2019年の経済産業省の補助金は?
先述の通り、2019年の経済産業省系補助金の目玉は「ものづくり補助金」、それに「小規模事業者持続化補助金」と「IT補助金」が加わる形です。申請書自体が大きく変わることは考えにくいので、少しでも早く準備を進めておくことが重要ですね!早めの準備が完成度の高い申請書作成に繋がります。今から導入設備の選定、経営力向上計画や経営革新計画、先端設備等導入計画、従業員の賃上げ等も検討しておく必要がありそうです。国の補助金は、政策課題の解決を優先して採択する傾向がありますので、雇用の創出や地域経済の発展につながる取り組みを意識しておくと良いかもしれません。
平成30年補正予算ものづくり補助金の採択率は?
気になる「ものづくり補助金」、「小規模事業者持続化補助金」、「IT導入支援補助金」の採択率について、予算規模から推測してみます。合計1,000億円ですが、その配分は過去の実績から見ると、「ものづくり補助金」が700億円、「小規模事業者持続化補助金」が100億円、「IT導入支援補助金」が200億円くらいとなると予測できます。この数字は採択率にどのように影響してくるでしょうか?
ものづくり補助金の採択率 予想採択率は40%前後
平成29年補正予算は、過去最高の1,000億円をものづくり補助金に計上し、採択率も過去最高の55%となりました。平成30年度補正予算は3補助金合計で1,000億円ですから、平成29年度補正予算より厳しくなる見込みです。よって平成28年度補正予算以前の採択率、30%後半に収まるのではと予想できます。
小規模事業者持続化補助金の採択率 予想採択率は40%前後
平成29年補正予算は、66億円を計上し、採択率は40%前後となりました。平成30年度補正予算で100億円計上されると、平成29年度補正予算より若干採択率がアップするのではと見ていますが、ほぼ例年通りとなりそうです。よって小規模事業者持続化補助金は、採択率40%に収まるのではと予想できます。
IT補助金の採択率 予想採択率は50%前後
平成29年補正予算では、500億円が計上され、補助金の大盤振る舞いと揶揄された補助金です。当社でも昨年は14件中13件、平成30年は24件ご支援して、全て採択の採択率100%となりましたので、今年は全体の採択率も80%以上だったと思われます。平成30年度補正予算ではどうなるでしょうか?予算規模は来期、200〜300億円と予想されますので、比較的採択率は高くなると思われます。よってIT補助金は、採択率50%を越えるのではと予想できます。ただし、今年が80%以上の採択率ですから、しっかり事業計画を立案して提出しないと不採択続出、という事態になりかねません。IT事業者の皆様は、今年と同じ売上を確保できるとは考えない方が良さそうですよ!
まとめ
いかがでしょうか?補助金の採択を狙うには、早めの準備と情報収集、優秀な補助金コンサルタントの活用も検討されてはいかがでしょうか?とくに「ものづくり補助金」、「IT補助金」は、採択率が下がることが予想されます。年末から準備を始めておいた方が良さそうですね!
【執筆者のご紹介】
補助金支援コンサルタント
事業計画策定エキスパート
中小企業診断士 姫田 光太
平成29年補正予算ものづくり補助金では8連勝、小規模事業者持続化補助金9連勝、IT補助金では24連勝、合計連続31連勝中。平成29年度補正予算(平成30年実施)経済産業省系の補助金支援の採択率は100%。経営者の想いを伝える事業計画づくりがモットーの補助金申請支援コンサルタント。